今回は、アニメ『ハズビン・ホテルへようこそ』シーズン1エピソード2の劇中歌「Stayed Gone」に、単語や熟語、そして曲の注目ポイントなどの解説を交えながら、自分なりの和訳とカタカナ読みをつけてみました
⚠️注意
※カタカナ読みは、英語の発音としての正しさというよりも、私自身が実際に楽曲を聞いて聞き取った音を元に書き起こしています
あくまでもカタカナ読みです。「なんとなくそれっぽく歌えればいい」くらいに思ってください
※この曲は非常に下品な言葉を含みます。歌う際はご注意ください
※筆者は、英語は得意でも何でもなく勉強中です。ご了承ください
(何か間違いがあったら申し訳ありません)
公式動画
こちらのAmazon Prime公式によるエピソード2冒頭11分の動画で、「Stayed Gone」をほぼフルで聴くことができます
(再生すると曲の開始位置から始まります)
Stayed Gone(ステイド・ゴーン)(消えたままで)
stayed:stay の過去形および過去分詞形
stay:とどまる、~のままでいる
gone:いなくなった(go の過去分詞形)
ヴォックスとヴァレンティノの会話
ザッツ、ファク イズ バック!
That fucker is back!
あの野郎が戻った!
fucker:〈卑語〉ばかなやつ、ばか、やつ(直訳:性交する人)
(※非常に強い侮辱性を持つ言葉)
イェア〜、アイ ソウティ ワズ ゴーン フォー グッ トゥー
Yeah, I thought he was gone for good too
ああ、俺も永久に消えたもんだと思ってた
gone for good:永久に消える
イツ ビーン セヴェン イユーズ!
It's been seven years!
7年になるんだぞ!
ユー スティル ピ〜ス、ティアモルズ、ビーテュー ザッ ターイム?
You still pissed he almost beat you that time?
あの時負けそうになったことをま~だ怒ってるのか
pissed:〈卑語〉怒って、腹を立てて
(「小便する」を意味する piss の過去分詞形)
※「感情を表す」動詞の分詞は過去分詞
現在分詞は「~している」、過去分詞は「~される」という意味を表す
「感情を表す」分詞は使い方が日本語と違い、日本語では「ヴォックスが怒る」というように、「~している」と表すが、英語では「ヴォックスが(アラスターに)怒らされる」と捉え、過去分詞を使う
almost:ほとんど、ほぼ
beat:打ち負かした、やっつけた、参らせた(beat の過去形。不規則動詞)
※You で始まっているのにクエスチョンマーク
Are でも Do でもなく、You で文が始まっているが、口語では平叙文(へいじょぶん)でも、クエスチョンマーク(「?」)を付けて疑問文にする場合がある
(平叙文とは、疑問文、 命令文、 感嘆文でもない、主語で始まりピリオドで終わる普通の文のこと)
日本語の「~か」のように、語尾を上げなくても相手に対して質問している文になるのと似たようなもの
参考:鬼滅の刃で中学英語#33~肯定文なのに疑問文? 英文法と英会話の違い~|田中聖斗➡作家・企画屋・教育家
アー、ファッキュー
Uh, fuck you
おい、ふざけんな
fuck you:〈卑語〉くたばれ、ふざけるな(直訳:あなたを性交する)
俗語で「性交」を意味する fuck に you が組み合わさった侮辱表現
(※極めて下品な罵倒表現で、日本語でこれに相当する言葉は存在しない)
ジャッセイイ〜ン
Just saying
言ってみただけだろ~?
just saying:ちょっと言ってみただけ、ただ自分の意見を言ってるだけ
シングス チェンジダ ロッツ シン シー レフ ターウンヌ
Things have changed a lot since he left town
あいつが街を出てから状況は大きく変わった
ザッツ フォー ショーァ
That's for sure
それは確かだ
アイガラ センダ メッセージョ フーズ、リーリイン チャージ オブ シングス ナアア〜ウ
I gotta send a message of who's really in charge of things now
今、誰が真に物事を管理しているのか教えてやらないとな
gotta:〜しなければならない(got to の略)(have to と同じ意味だが、より砕けた言い方)
in charge of:~を担当して、~を管理して
ヴォックス歌い出し
ゥウェウ、カンム、 ホーンム
Welcome home(*1)
おかえり
アム ゴナ、メイキュー、ウィシュ ザッ、ユー、ステイ、ゴーヌ
I'm gonna make you wish that you'd stayed gone(*1)
消えたままでいれば良かったとお前に願わせてやろう
gonna:~するつもり(going to の略)(will よりも、近い未来や、すでに決まっている予定などを表す)
※「継続」の現在完了形(「(ずっと)~している」)+仮定法
You have stayed gone(お前が消えたままでいる)という現在完了形に、仮定法を合わせている
仮定法とは、現在と違うことを言う時の形。現在のことでも過去形で言う。(日本語でも「~だったら」と過去形になっている)
主語+ wish の後に仮定法を使って「〜だったらいいのに」という願望を表す(「消えたままでいれば良かった」)
wish の後の動詞や助動詞(この歌詞の場合は have)は過去形にする
(*1)💡home と gone で韻を踏んでいる
セイ、ヘァー、ロウ、トゥア ニュー、スターレス クォ〜ウ
Say hello(*2) to a new status quo(*2)
新たな現状に挨拶しろ
status quo:現状
status:ステータス、地位、身分
quo:〈ラテン語〉~するところ
(*2)💡hello と guo で韻を踏んでいる
エヴリワン、ノウザッ、デァザ、ブラン、ニュー、ドァーン
Everyone knows that there's a brand new dawn(*3)
真新しい夜明けが来ると誰もが知っている
dawn:夜明け
トゥナ、ティー、ヴィー、オーン!ヌァ…
Turn the TV on(*3)!
テレビをつけろ!
(*3)💡dawn と on で韻を踏んでいる
キャメラ スピーズ
Camera speeds
ローリン イン、トゥリー、トゥー
Rolling in three, two
カメラ回せ、3,2…
ヴォックス早口パート&歌唱パート
(ウェウ、カム、トゥ ザ ショーウ)
(Welcome to the show)
(ショーへようこそ)
トップ ディ アワー ウィア ディスカスィンガ サーネ ハーズ ビーン
Top of the hour, and we're discussing a certain has-been
top of the hour:正午に、0時に(ニュースなどで用いられる)
we're discussing:~についてお話します
discussing:論じる、議論する
certain:ある、例の
has been:時代遅れの人、過去の人
フー ハーズビンサポーレッ カボーディング アラウン タウ(ウェウ、カム、トゥ ザ ショーウ)
Who has been spotted cavorting around town (welcome to the show)
spotted:見つかった、認識された、気付かれた
cavorting:はしゃぎ回っている
ナフターア セヴェニュヤーズ アブセス
After a seven year absence
absence:不在、留守
正午のニュースは、7年間行方をくらませていたある時代遅れの人物が街中ではしゃぎ回っているところを目撃されたことに関する話題です(ショーへようこそ)
※Top of the hour, and we're discussing a certain has-been who has been spotted cavorting around town after a seven year absence で一文
💭(いわゆる「(ここまで一息)」ってやつですね…)
ディダニバディ ミセン?
Did anybody miss him?
誰か寂しがった?
ディダニバディ ノーダス?(ウェウ カム トゥ ザ ショーウ)
Did anybody notice? (welcome to the show)
誰か気付いた?(ショーへようこそ)
notice:気づく、注意する
モーラン トゥナイツ プローグラーム
More on tonight's program
更なる今夜のプログラムです
ソーザ レディオ ディーモニズ バッキン タ~ウン
So, the Radio Demon is back in town(*4)
そう、ラジオ・デーモンが街に戻った
ワイジー ハンギナラ〜ウン?
Why is he hanging around(*4)?
なぜ彼はうろついている?
hanging around:ぶらついている、うろついている
(*4)💡town と around で韻を踏んでいる
ワダイズ ザッ ミーン フォ ヨオ ファーミリー?
What does that mean for your family?
これはあなた方の家族にとって何を意味するでしょう?
ワ ハンドリー アイ ガッ グッ ニュース
Well, handily, I've got good news
さて、嬉しいことに、良いお知らせがあります
handily:便利に、都合よく
ヒザ ルーザー、ア フォッソ
He's a loser, a fossil(*5)
彼は負け犬、化石同然
fossil:化石、化石のような人、時代遅れの人、老いぼれ
エナイ ドン ミト サウン ハッソー、バット ディーミ ニーザ カワード!
And I don't mean to sound hostile(*5), but the demon is a coward!
悪く言うつもりはないが、その悪魔は腰抜けだ!
hostile:敵意のある
coward:腰抜け
(*5)💡fossil と hostile で韻を踏んでいる
ユーキャン テイクザタス ゴスポゥ
You can take that as gospel(*6)
これは絶対の真実と言っていい
as:~として
gospel:福音(喜びを伝える知らせ、よい便り)、キリストとその使徒たちの説いた教え、絶対の真理、絶対的な真実
💡キリストとその使徒たちの教えである gospel という言葉が出るからこそ、ヴォックスはここで神父の恰好をしていると思われる
プレイマイビュワーズインポーシボ
Pulling my viewers? Impossible(*6)
私の視聴者を引き付ける?ありえない
アイム ヴィジュアー、ヒズ ブレイ アーラボー
I'm visual, he's barely audible(*6)
私は映像、奴はせいぜい音だけ
barely:かろうじて、やっと
audible:聞こえる、聞き取れる
(*6)💡gospel と Impossible と audible で韻を踏んでいる
サッ、ギビン ギムダ ターイモ デーイ、ドン リッセノア ワー ヒー セーイ
Stop giving him the time of day(*7), don't listen to a word he'd say(*7)
奴に時間を割くのは無駄、奴の言葉なんて聞く必要はない
(*7)💡day と say で韻を踏んでいる
アイホーピー アラナイスバイケーイ、バロ シュード ステイド ウェ〜イ
I hope he had a nice vacay(*8), but he should've stayed away(*8)
いい休暇を過ごしたことを願うよ、でも帰ってくるんじゃなかったな
should’ve:~すべきだった(should have の略)
stayed away:あっちへ行け、こっちに来るな、近寄るな
(*8)💡vacay と away で韻を踏んでいる
ワイヒー ヘーデン レディーオ、ウェピヴェー レーットゥー ヴィーディーオー
While he hid in radio(*9), we pivoted to video(*9)
奴がラジオに隠れている間、我々は映像に乗り換えた
pivoted:方向転換した、路線変更した
(*9)💡radio と video で韻を踏んでいる
ナウイズミーーディーーアーーメーズ、ゲリン、ブラッリー、レーアッ
Now his medium is getting bloody rare
今、奴のメディアは完全なレアものになりつつある
medium:媒体、メディア、肉の焼き加減の「ミディアム」
bloody:血まみれの、ひどく、ものすごく、全く
rare:珍しい、レア、肉の焼き加減の「レア」
💡medium、rare、bloodyは、どれも映像での血まみれの鹿肉料理とかかっている
ヘルズ ビーン ベラー、シーン シー スプリット
Hell's been better since he split(*10)
奴が消えてから地獄は良くなった
split:分裂された、分かれた(split の過去分詞形。不規則動詞)
ウェアーズィベーン?フー ギザァシット!
Where's he been? Who gives a shit(*10)!
奴はどこにいた?誰が気にする!
gives a shit:〈卑語〉気にする、興味を示す
shit:〈卑語〉くそ、大便、くだらぬもの(※汚い言葉なので使用には注意)
(*10)💡split と shit で韻を踏んでいる
アラスター登場&レスバトル
サウリュテイシェンズ!
Salutations!
皆様!
salutations:挨拶、演説などの最初の文句(複数形)
グーットゥビー バーック オーンディエー
Good to be back on the air
放送を再開できて嬉しいです
イエス アイ ノウ イッツ ビンナ ワーイオ
Yes, I know it's been a while(*11)
シン サムワン ウィ スターイオ 、トリテド ヘル トゥ ア ブロー キャース
Since someone with style(*11) treated Hell to a broadcast
ええ、粋な者が地獄に放送をお届けしてから久しいことは分かっています
※歌詞の表記では改行されているが、
Yes, I know it's been a while since someone with style treated Hell to a broadcast
で一つの文だと思われる
it's been a while since:~して以来ずいぶん日がたつ、久しぶりに~する
style:スタイル、流儀、風格
treated:取り扱った、待遇した
broadcast:放送
(*11)💡while と style で韻を踏んでいる
シナ レジョーイス!
Sinners, rejoice(*12)!
罪人の皆様、お喜びください!
sinners:罪人たち
rejoice:喜ぶ、うれしがる
ワラ デイテッ ヴォイス!
What a dated voice(*12)!
なんて古臭い声だ!
dated:日付のある、時代遅れの、古くさい(date の過去分詞形)
(*12)💡rejoice に対して voice で韻を踏んでいる
インスタトバ クラウチェイシン、ミディオカ、ヴィディオ、ポーッドキャースト
Instead of a clout-chasing mediocre video podcast
承認欲求まみれの平凡な動画版ポッドキャストなばかりか
instead:その代わり、それよりも、それどころか、むしろ
clout:影響力
clout-chasing:直訳は「影響力を追う」。SNS上の目立ちたがり屋を指す「clout chaser」(影響力を追う人)というスラングをもじってing形にしたもの
(文法的には「chasing clout」と言う方が正解のはずなので、やはりスラングのもじり)
clout chaser:〈スラング〉(主にSNS上の)目立ちたがり屋。SNSで注目されることに必死な人、注目されたくて流行や人気者に乗っかる人、SNS映えのために自分勝手なことをする人、注目を浴びるために迷惑行為を行う動画投稿者等のこと。SNSが発達した現代ならではのスラング
日本のネットスラングで言うところの「承認欲求モンスター」、「インスタ蝿」、「バカッター」等のようなもの
参考:【知らないとやばい!?】英語のスラング「Clout-chaser」 | めおと in NEW YORK
💡アラスターは「自分の死後(1933年)以降の技術が嫌い」という設定があるが、珍しく現代的なスラングを使用している
参考:Alastor | Hazbin Hotel Wiki | Fandom
出典:SURPRISE HAZBIN HOTEL Q and A! PART 2 - YouTube (3:54:16)
mediocre:平凡な
video podcast:動画を加えたポッドキャスト
カモーン!
Come on!
おい!
イズヴォーックセンセキュア、プスーインガルア?
Is Vox insecure(*13), pursuing allure(*13)?
ヴォックスは映え追求のかまってちゃん?
(直訳:ヴォックスは不安で、魅力を追求?)
insecure:不安定な、不安な
pursuing:追求する、追跡
allure:魅力、魅惑、見栄え
(*13)💡insecure と allure で韻を踏んでいる
フリリンベスウィーン ディスファーダン、ザットイズ ナッシン ワーキン?
Flitting between this fad and that, is nothing working(*14)?
あれこれと流行の間を飛び回っては、何もうまくいっていない?
flitting:すいすい飛ぶ、飛び回る
fad:流行
イグノーヒズチャーピン!
Ignore his chirping(*14)!
こいつの喚き声は無視しろ!
ignore:無視する
chirping:鳴き声、甲高い声
(*14)💡working に対して chirping で韻を踏んでいる
エヴリデイヒズ ゴタ ニュー フォーマー!
Every day, he's got a new format(*15)!
毎日新しいものに飛びついている!
format:フォーマット、型、形式
ユールカナッダフューチャー、ヒーッズザ シッダ カムス フォーダーット!
You're looking at the future, he's the shit that comes before that(*15)!
あなた方が見ているのは未来です、こいつは前時代のクソだ!
(*15)💡format に対して that で韻を踏んでいる
アラスター歌唱パート
イズヴォーックスァズ ストロンガスヒー パ ポー?
Is Vox as strong as he purports(*16)?
果たしてヴォックスは自分が言うほど強いのでしょうか?
purports:称する、主張する(三人称単数現在形)
ソイズィッ ベイス ダン ヒッ サッ ポー?
Or is it based on his support(*16)?
それともサポートのおかげ?
(*16)💡purports と support で韻を踏んでいる
ヒードビー パワー レース ウィ、アウディー アザー ヴィー
He'd be powerless without the other Vees(*17)
他の仲間がいなければ無力でしょう
アウ、プリーズ!
Oh, please(*17)!
おい、やめろ!
(*17)💡Vees に対して please で韻を踏んでいる
💡アラスターが歌い出してからのヴォックスはひたすらやられっぱなしかと思いきや、せめてもの抵抗のように、意外と韻を踏みに行っている
- 「rejoice」に対する「voice」
- 「working」に対する「chirping」
- 「format」に対する「that」
- 「Vees」に対する「please」
アンヒアーズザ シュガー オン ダ クリイム
And here's the sugar on the cream(*18)
そしてここからが更なる特ダネ
sugar on the cream:直訳は「クリームの上の砂糖」
元々こういう言い回しがあるわけではなく、「更に良いこと」、「(物事を)よりよくするもの」という意味の、「Icing on the cake」、「cherry on top」、「cherry on the cake」等のアレンジだと思われる
わざわざオリジナル表現にしたのは恐らく韻を踏むため
ヒ アース ミー トゥ ジョイ ニーズ ティー
He asked me to join his team(*18)!
彼は私をチームに誘った!
(*18)💡cream と team で韻を踏んでいる
ホードン!
H-hold on!
待て!
アイ セイ ノウ アナーウヒズ ピスィー
I said no, and now he's pissy(*19)
私の答えは「ノー」、そして今彼は激おこ
pissy:〈卑語〉腹立たしい、いらいらして
(「小便」を意味するスラング「piss」に y を付けて形容詞化したもの)
💡アラスターにしては珍しい下品なスラングの使用
人を煽り韻を踏むためなら下品な言葉を使うことも厭わない様子
ザッツ ザ ティー!
That's the tea(*19)!
とまあそんなところです!
That's the tea:〈スラング〉何かを暴露したあとの締めくくり
この「tea」は、秘密や隠された真実を指す
もとは「T」という表記で、「truth」(真実)の頭文字を取ったものだったそう
参考:【頻出英語!】海外美容系YouTuberの使うスラングを解説➀:tea系 - bluerean's blog
(*19)💡pissy と tea で韻を踏んでいる
💡この曲のアラスターは、日本語吹替では「メンヘラ」、字幕版では「激オコ」等の言葉を使っているが、これは英語版で「clout-chasing」や「pissy」、「That’s the tea」等のスラングが使われていることを受けてのことだと思われる
ヴォックス敗北&アラスターによるエンディング
ユー オー、タイミー プリック、アイショユー サッフファリング
You old-timey prick, I'll show you suffering(*20)
この老いぼれ野郎、苦しみを味わわせてやる
old-timey:昔懐かしい
prick:ちくちく刺す、嫌な奴(「男性器」を指すスラングでもある)
suffering:苦しみ
オ、オー、ザティーヴィーイズ バッファリ~ン!
Uh-oh, the TV is buffering(*20)!
おっと、映像の読み込み中でしょうか?
buffering:バッファリング。コンピューターでデータを一時的にメモリに保存しておくこと。また、動画コンテンツで映像データをあらかじめ読み込んでおくこと
💡アラスターが「バッファリング」というIT用語をさらっと使っている。またしても30年代以降の言葉の使用
新しい技術を嫌ってはいても、用語がスッと出てくるくらいには知識として取り入れていることが分かる。アラスターの努力家な一面がうかがえる
(*20)💡suffering に対して buffering で韻を踏んでる
アイ ディストローイー…
I'll destroy you, you little
ぶっ殺してやる、この…
you little:〈口語〉侮辱的、軽蔑的な言葉(誉め言葉の場合もある)の前に来る言葉
ア〜イマ フレ〜イド ユヴロ〜スト ヨー シグノ〜ウ
I'm afraid you've lost your signal
残念ですが電波障害のようですね
I'm afraid:恐れ入りますが、残念ですが
レッツ、ビー、ギェーンヌ
Let's begin(*21)
さあ、始めよう
アイム ゴナ、メイキュー、ウィシュ デッ、アーイ、ステーイ、ゴーヌ、チュー、ノー、ニェーンヌ
I'm gonna make you wish that I'd stayed gone, tune on in(*21)
私が消えたままなら良かったとお前に願わせてやろう、周波数を合わせろ
💡序盤のヴォックスの「I'm gonna make you wish that you'd stayed gone」(消えたままでいれば良かったとお前に願わせてやろう)を、「you'd」を「I'd」に入れ替えてそのままそっくり返している
更に、アラスターの時の方がよりスローテンポでより重々しく、おどろおどろしい雰囲気になっている(完全に曲を食って乗っ取ってますね…)
(*21)💡begin と in で韻を踏んでいる
ウェンヌ、アイム、ダンーヌ、ヤ スターレス クウォウォ ノウ イッツ、レイス、イズ、ラーンヌ
When I'm done, your status quo will know its race is run(*22)
私がやり遂げた時、お前のその現状は終りだと思い知るだろう
its:その、それの(it の所有格)
race is run:「これで終わりだ」という意味の比喩表現(直訳:レースは終わった)
オーウ デェス、ウェウ、ビー、ファンー
Oh, this will be fun(*22)
ああ、楽しくなりそうだ
(*22)💡run と fun で韻を踏んでいる
ファアア〜ック!
Fuck!
クソ!
fuck:〈卑語〉クソ、ちくしょう
(※強い怒りやいら立ちなどを表す非常に下品な言葉)
WRITERS:Andrew Underberg, Sam Haft
おわりに
辞書や参考書、Google翻訳、有識者による情報に頼りまくりながら、どうにかこうにか和訳し終えました
改めて思いましたが、アラスターのレスバの強さよ。さすがラジオ・デーモン…
そして和訳してみたことで、現代的なスラングをちょくちょく使っていることが知れて面白かったです
あと英語版ヴォックスはとても声がいいですね…
そして驚いたのは韻を踏んでいる箇所の多さです
今までただ聞いているだけでも韻を踏んでいる箇所が多いことは分かっていましたが、実際の歌詞の表記を見てみると、行の末尾がほぼほぼ韻を踏んでいます
まるで息をするように韻を踏んでいるじゃありませんか
本当に驚きました。曲のライターさんは天才です。韻踏みモンスターの称号を与えたいです
いや韻踏みデーモンの方がいいか
以上、「Stayed Gone」和訳&カタカナ読み&解説でした
ありがとうございました